【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第24章 第二十一話 ヘイジョウシン
唾液でベタベタの乳首を舌先で転がせば喘ぎ声が出てしまうのか、池ヶ谷がブルブルと震えて耐えていた。
「声我慢してる伊織、艶っぽすぎ」
「~~~~っ!」
俺の言葉に耳まで真っ赤にして否定をしてくる。その姿が可愛いと言うのがなんで分からないのだろうか。
鈍感にも程がある。
「今ヤりたい言ったら流石に怒るか?」
答えが分かっているのにあえて聞いてみるのは性格が悪いからなんだろう、と自分で思った。池ヶ谷は口元を押さえたまま必死に首を縦に振っている。
表情は潤んだ瞳をしてセックスモードに入ってい、て説得力に欠ける。まぁ池ヶ谷は元々理性を全部失ってないのだから、本能よりも理性が上回っているのだろう。
「伊織が欲しい」
「……だ、め」
壁際にまで追い詰めても池ヶ谷は首を縦に振ろうとしない。拒否する姿も可愛くて仕方ない。
全裸で追い詰められて音を立てない様に、壁に手を当てて逃げ場を奪う。池ヶ谷の丸い目が俺を真正面から見つめてくる。
「欲しいよ、伊織」
「見つかっちゃ……」
「見つからない様にヤるから大丈夫だ」
くにゅっと縦筋に指を入れてやる。ビクッと身体を震わせながら漏れそうになった口を慌てて手で塞いでやった。ビクビクと震える膣内(なか)と手が可愛くて仕方ない。
解した事と兎に角ゆっくりと挿入(いれ)ているのでベッドの軋む音もしないし、池ヶ谷の口から大きな声が漏れる事もない。
「あっ……ふぅっ…………」
小さな声を漏らし喘ぐ池ヶ谷の事をしっかりと抱き締め、動かない様に注意を払う。時間をかけて根元まで挿入(いれ)て一息を付く。
これから気が付かれない様にヤるのって、かなり難題である事に気が付いて悩んでしまう。
セックス中の楽しみの一つが池ヶ谷の声を聞く事なのに、それがなくなる。出し射れする快感が一番であるが、兎に角俺は池ヶ谷の声が聞きたい。
一人悶々と悩んでいると息を荒くしている池ヶ谷がそっと言う。
「声……出さない様に我慢する、から…………早くっ」
涙目で言われてぷつーんと理性の糸が切れた。組み敷いている池ヶ谷を抱き上げ、膝の上に乗せると軽く腰を突き上げて動き出す。
ベッドを軋ませない様にだから本当に小刻みで、小さな刺激が逆に来たのか、両手で口を押さえて池ヶ谷が必死に喘ぐのを堪えている。
(やっべー……滅茶苦茶興奮するし、これ)