第22章 第十九話　テ

ぬぷぬぷと音を鳴らし続ける結合部からは吐き出した精液が掻き出され、粟立っていた。
　射精された事にも気付かず、池ヶ谷は必死に俺を洗い続けている。健気な姿だった。

「だい……じょう、ぶ？」
「おう」

　繋がったままで頭も洗ってもらう。池ヶ谷の指がなんとも心地良く、マッサージでもされている様だった。
　泡を流してもらい、ジッと見つめてこられるので尋ねた。

「どうした？」
「ぬ……抜いても……いい？」

　もじっと結合部に触れながら言うので、少し悩んでから頬を撫でてやる。ピクッと反応をする姿が初々しく、可愛くて何度も何度も撫でてから言う。

「抜いていいぞ。伊織も自分の髪の毛洗いたいだろ？」

　許可を貰えてホッと息を付くとぬぽっと自分の膣内（なか）から俺を抜いた。
　抜いた感覚から少ししてコポっと白濁色の液体の塊が膣内（なか）から溢れ落ちたのを見て、膣で洗っている間に膣内射精（なかだし）されていた事に気が付いた様だ。

「……あっ……腟内（なか）に射精（だ）しちゃ……」

　自分の意志で精液が膣内（なか）から出てくるのを止められないらしく、ビクッと震える池ヶ谷を強く抱き締めてやった。

「ほら、頭洗うんだろ？」
「さ、先に……膣内（なか）を……」
「洗わなくても膣内（なか）から出てきてるだろ？出すの手伝ってやるから、伊織は頭洗うのに集中すればいいから」

　ぐっぐっと股を押してやるとゴポッと勢いよく精液が飛び出し、耳まで真っ赤にさせながらも観念したらしく池ヶ谷は頭を洗い始めた。
　股を押すのを止めたが、そのままわしゃわしゃと髪の毛を洗う池ヶ谷を後ろから抱き締めている。洗い難いのかチラチラと俺を見てくるので、逆に強く抱き締めてやる。

「あ、あの……」
「洗い難いか？」
「うん、凄く……」
「でも伊織の事離したくないから無理」

　ぎゅっと抱き締めてやると池ヶ谷は困った顔で俺の事を黙って見ている。夢にまで見た男女の関係を持ち、全裸泡まみれの一糸纏わぬ姿で、俺の腕の中にいるのが嬉しくて仕方ない。
　本来ならば決して見る事は不可能の姿を、池ヶ谷は隠す事なく総てを俺に見せてくれている幸福。
　ぎゅうぎゅう抱き締めながら、ふにふにと乳房を揉んで特有の柔らかさを存分に堪能する。