【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第5章 第二話 オソイ
部屋に入るとエアコンをかけ出したらしく、機械の動く音が聞こえていた。まぁこの湿度が高い部屋じゃあ、一刻も早く下げたいと思うのは当たり前の感情だろう。
「あ、影山君ごめんね。部屋物凄く蒸しててエアコンのスイッチあったから付けちゃったけど大丈夫?」
「全然」
出来るだけ心情を悟られない様に淡々とした口調で答え、テーブルの上にコップと麦茶を置く。コップの数が一つしかない事に首を傾げられてしまった。当然だろう。
「影山君は飲まないの?」
「後で飲むから」
「そう?」
不思議そうな表情をしつつも脱水に勝てる人間なんていないのだから、と控えめにコップに麦茶を注ぐと一口飲んで幸せそうな表情をしている。生き返った、と言った所なんだろう。
俺は自分の荷物を片付けつつ、買い物疲れで気が緩んでいると思われるその姿を横目で確認し続ける。
鞄は適当な所に置いてあって、座り方もすぐに立ち上がれそうにはない。
決して短くないスカートの丈なのだが、座っていると普段見えない位置の太腿が、隠される事なく俺の視界に栄えている。
細くない適度な肉付きの太腿は、さぞかし触り心地が良さそうだ。
荷物を片付け近過ぎない場所に座ると、相変わらずの笑顔で俺に話しかけてくる。
「今日は本当にありがとうね。スポーツショップって言っても色々なお店があって凄く勉強になっちゃった。次からは一人で行けると思うから。もう練習の邪魔はしないから安心してね」
にこっと笑う笑顔が、俺の理性を繋ぎ止める最後の砦なのだと思う。でも先程からどんどん理性の糸がプツプツ切れる音が脳内に響き渡っていた。
暑い所為か何時もより開いてあるYシャツのボタンから覗く鎖骨、ぴったりと張り付き豊満さを見せ付ける様な乳房。
今にも下着が見えてしまうのではないかと思う位置にあるスカート。
限界はもう目の前、だ。
「麦茶ありがとうね。明日は部活休みの日だから。荷物明後日ちゃんと持って行くから」
帰る、と言うサインを出された瞬間、俺の手は無言で太腿に触れていた。なんて暖かくて柔らかいんだ。
後五センチ先に手を滑らせれば、其処には俺が見たくて触れたくて仕方ない『モノ』があるのだ。
「かげ……やま…………君?」