【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第21章 第十八話 イワカン
「うす」
頷きながらストレッチを続ける。部室に入った俺の両手の包帯に全員が驚いた。適当な理由を言ってみると疑われる事なく深入りされず、無理は禁物と午前上がりの許可を無事に貰えた。
騒ぐ様子を横目に身体を解し、基礎練習から入るがどうも落ち着かない。何かが動く度にチラッと清水先輩と谷地さんがいる方を見てしまう。
本来ならばいる筈のもう一人の姿がそこにはない。
当たり前だ。池ヶ谷は俺の家俺の部屋に監禁されていて、外には出られない。一糸纏わぬ姿で鎖に繋がれ、俺の帰りをただ一人待っている。
汗でピリッと痛んだ手首と背中につい顔を歪めてしまった。それを菅原さんは見逃さなかったらしく、そっと駆け寄ってきて告げてきた。
「影山も傷痛かったら無理するなよ?」
「大丈夫です、ギリギリまで練習したいんで」
そう言えば菅原さんは苦笑いをしている。何かおかしな事でも言ったのだろうか?
不思議とバレーをしている間は性欲が疼く事がないし、忘れてしまう程だ。この場に池ヶ谷がいないからだけかもしれないが…………。
気が付けばもう正午になっていた。汗でピリッとくる痛みにも慣れてしまって、気にならなくなっていた。
まだ練習していたい。そう思っていたけど……。
『飛雄様』
池ヶ谷の今の姿を思い出したら背筋がぞわっとして、下半身が疼いたのがすぐに分かった。会いたい、抱き締めたい、犯してしまいたい。
一糸纏わぬ姿を組み敷いて、俺の子供を孕むまで何度でも子宮内射精(なかだし)してやりたい。次から次へと欲望がどばっと溢れ出る。
早く帰らなければ、と帰る準備をして烏養さんに頭を下げた。
「おう、影山お疲れさん。自主練いいけどやるならちゃんと周り見るんだぞ」
「はい」
包帯の理由を自主練で垣根に転んだと言ったからだろう。当たり前の様に注意された。また頭を下げるとなるべく急いでいるのに気が付かれない様に体育館を後にする。
部室に戻り荷物をまとめると我慢出来ないと走り出してしまう。
「伊織っ」