• テキストサイズ

【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】

第19章 第十六話 ユガミ


「伊織っ!俺が分かるかっ ?! 」

 頬に手を当てると池ヶ谷の目が俺を捉え、ぶわっと涙を噴き出して言う。

「かげっ……影山く…………っ!」
「もう大丈夫、大丈夫だからっ」
「ふっ…………うわぁぁぁぁぁん !! 」

 俺にしがみ付き、池ヶ谷は大声を上げて泣き出した。殺されそうになった。本来ならば体験する筈の無かった恐怖に本気で泣いている。

「苦しかっ……怖かっ……」

 ぐしゃぐしゃの顔で泣く池ヶ谷を抱き寄せて何度も謝る。何度も、何度でも。

「ごめん!ごめん!二度としない!絶対にしないから俺を見捨てないでくれっ」
「こわっ……影山君っ怖いよぉ」

 泣きながら抱き着く池ヶ谷の事を必死に抱き締めた。
 失恋の事実を受け止められず、衝動的に殺そうとしてしまった。池ヶ谷を殺して自分のモノにしてしまおうとしてしまった。
 どれだけ怖かったのだろうか、想像も出来ない。

「伊織っ……伊織っ……」
「えっ……えっ……」

 泣き続ける池ヶ谷を抱き締めながらもうどうしたら良いのか分からなくなってきた。手に入れる事も手放す事も出来ない。衝動で動いてしまい、傷付ける事しか出来ていない。
 どうしたら俺は止まるのだろう。坂道を転がる石の様に止まり方が分からない。

「かげっ……と、びお、さ……ま…………」
「…………伊織?」

 やっと落ち着いてきたらしい呼吸をしながら池ヶ谷が俺を呼び言う。

「だい、て……」
「……え……?」
「わた、しを抱いて、おね、がいだ、から」
「でも…………」

 誰がどう見ても池ヶ谷の状態が正常じゃないのは分かる。窒息しかけた身体は酷く弱っていた。

「だいじ、ょうぶ……だいじょ、うぶだか、ら…………貴方にし、てあげられるこ、と他に、ない……」
「伊織……」
「気持ちよく、して…………気持ちよく……なって」

 弱る池ヶ谷の足を開き、誘われた事に欲情した肉棒を挿入(いれ)る。壊れ物を扱う様に優しく、丁寧に、でも貪欲に池ヶ谷を犯し貪る。
 弱々しく喘ぎ、膣内を締め付け俺を受け止めている。ゆさゆさと乳房を揺らし、俺にしがみ付き言う。

「イって……私の中で、イって」
「……伊織っ……イくっ……イくから受け止めてくれっ」

 ズン、と奥を突き、弱る池ヶ谷にドロリと欲望を吐き入れた。
(2016,3,28 飛原櫻)
/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp