【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第16章 第十三話 ハキツヅケ
「伊織気持ちいいか?」
「……うん」
ちゃぷ、と波立てながらゆっくりと湯船に浸かっていた。互いに体力の限界である事と、べたべたに汚れた身体を放置する事が出来なかったからだ。
ぴったりとくっつき湯の温かさに、身体の疲れが癒されていく様な感覚がしていた。
パシャッと水音を立てながら手を動かし、絹の様に滑らかな池ヶ谷の体中を撫で回す。挿入(いれ)ない限りは何処をどれだけ触っても池ヶ谷は何も言わず、俺の自由にさせてくれている。
乳房を揉みながら股に何度も指を這わせて俺は頼む。
「伊織。ココ少しでも毛が生えたら嫌だから今からまた剃っていいか?」
「うん……」
返事を聞きザバッと浴槽の縁に足を開いて座らせる。剃刀とボディーソープを取り、泡立たせてすぅっと刃を滑らせる。
剃ったばかりで毛などほぼないのだから、剃刀は泡の回収だけをしていく。刃を滑らす度につるっと綺麗な肌が姿を現していく。
股が終われば片足を上げさせ、縦筋の周りに同じ様にボディーソ-プを塗り慎重丁寧に刃を滑らせていく。
少し剃り残しがあったのと産毛まで綺麗に剃り落とし、陰毛のない下腹部は秘部を曝けだす。
「綺麗だ」
チュッとキスをして滑らかな肌に頬擦りをすれば、池ヶ谷が恥ずかしそうに俺の事を見下ろしている。両腕を広げて呼べばバシャッとお湯を跳ねさせながら、胸の中に飛び込んでくる。
「伊織」
「飛雄様」
触れるだけのキスを何度もする。俺だけがするだけではなく池ヶ谷からもさせて。
「言ってくれ」
「好き」
「もっと」
「好き好き」
「伊織」
「飛雄様愛してる」
「俺も伊織を愛してる」
ぎゅうっと抱き締め舌を絡め合いながら、激しく求め合う。クチュクチュと口内を犯し、口の端から漏れる唾液を舐め取る。
「ふぅ……」
キスから解放されて沢山の酸素を取り入れている池ヶ谷の頬は風呂に入っている所為もあるが、淡く赤らめている。
するすると頬を触れていた手を腰元まで滑らせていく。腰を掴んで引き寄せれば俺の上に池ヶ谷は座る形になり、抱き締めれば豊満な乳房が俺の胸元で柔らかく押しつぶされる。
俺が目で訴えるだけで池ヶ谷は俺の首や胸元にキスをしてくる。触れるだけのこそばゆいキスだ。
「好き、好き」
「好きだっ好きだっ」
強く抱き締め少し腰を持ち上げると自分自身を宛がう。