【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第69章 another:13.5
チラリと薬指にある指輪を見る。この間の縁日で影山君が買って指に填めてくれた物。
薬指なんてプロポーズじゃなくて結婚したみたいで夢のよう。
影山君の指にも同じ風に指輪がある。同じお店で買ったペアリングとして。
互いの左手の薬指に指輪があるなんて、結婚したみたいで、顔が綻ぶ。
二人っきりの時にだけ、指輪を付ける事に決め事を作った。
私が余りにも大事そうに部屋で指輪を保管していたら、付けないと指輪の意味が無い、と言われたから。
嬉しくて、どうしもうもなくて、兎に角指輪に触れて存在を確認する。
滑らかに加工されている指輪は触り心地がいい。ずっと触っていて飽きない程に。
(幸せ……)
影山君の左手の指輪にキスをしながら、子宮の位置を撫でる。
妊娠の事を考えながらも、それでも行為を止められない性欲に困ってしまう。
妊娠してるのが分かっても、いきなりセックスを一切しない、と言う事を我慢出来るか考える。
貪欲な影山君の姿が見られなくなってしまうのが少し嫌だった。
私を犯して悦に浸る彼の表情が好きだから、まだ見ていたい。
(…………欲しくなっちゃった)
深い眠りに落ちている影山君を仰向けにして、陰茎を握ってぎこちない動きで扱き始める。
一ヶ月に渡る行為で寝ている影山君の陰茎を少しならば勃させる事を覚えていた。
ガチガチに勃起していなければ影山君は寝たままで、自分一人で挿入(いれ)られるのではないのかとずっと考えてきてた。
(影山君……気を失ってたり寝てる私にも挿入(いれ)てるから……私もしていいよね……)
影山君が起きてしまわないか緊張しながら刺激を与え続け、何時もに比べれば小さいと思うけれど勃ってくれたのでそっと跨った。
緊張で震える手で陰茎を膣口に宛がってみる。多分、挿入(はい)ると思う。
「ふぅ……」
深く息を吐いてからゆっくりと腰を降ろしていく。それに合わせて膣口が広がっていき、亀頭から陰茎が挿入(はい)っていく感覚がきた。
もしかしたら妊娠しているのかもしれないのに、それを無視して寝ている影山君を無断で身体の中に入れていく。
背徳感からの興奮で濡れ過ぎている私の腟内(なか)は、予想以上に簡単に呑み込んでいっている。
「アッハッ……挿入(はい)ってる……挿入(はい)ってるよ……」