【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第69章 another:13.5
「…………おしっこ……」
深夜、尿意に目が醒めてしまった。
影山君は気持ち良さそうに寝ていて、起こす事は出来ない。
鎖で繋がられているのでトイレには行けないし、万が一影山君の家族と鉢合わせたら一大事。
バケツの水は無いけれど、ベランダでするしかないな、と静かに窓を開けて外に出る。
真夏の夜は蒸し暑く、早く涼しい部屋に戻りたかった。
排水溝の前にしゃがみ混み、尿意に従い排尿を始める。
シャアァァァと静寂に排尿音が聞こえ、静かに消える。ゆっくりと立ち上がると、尿でもおりものでもない白濁液が滴りでるので、子宮の上を押して中に入り過ぎている精液を少し押し出した。
「ふぅ……」
流れ出なくなってきたのを確認して室内に戻り、ティッシュペーパーで陰部を拭いてベッドへ戻る。
起きてこない影山君の腕の中に潜り込んで、胸元に頬擦りして体温を感じる。
暫くはそれで満足出来たのだけれど、すぐに物足りなくなってしまい、寝息をたてる唇に何度も触れるだけのキスをした。
柔らかい影山君の唇に唇を何度も重ねて、彼を独り占めする。
大きな手を頬へ持っていき、ウットリとしながら頬擦りしてふにゅっと自分の胸を触ってもらう。
「はぁ……ふぅ……」
揉まれなくても触れてもらえるだけで気持ちイイ。影山君の手は大きいだけじゃなくて、温かい。
夏でもその温かさが身体を触れてくれると、どうしようもなく気持ち良くなってしまう。
「んっ……」
くるっと背中を向け、胸と恥丘に触れてもらえる様に手を添える。
触れてもらえるだけで今はイってしまいそうな気がしてならない。
「飛雄様気持ちイ……」
今回は目を醒さないみたいで、影山君の眠りは深かった。
暫く触ってもらってから、手の位置を子宮の場所に添えて深く息を吐いた。
「妊娠……しちゃったよ……」
生理予定日から六日も過ぎてしまった。
それでも、生理がくる気配は無く、その代わりに身体に怠さと熱っぽさが出てきた。
予定より早いけれどもう、妊娠検査薬を買わなければいけない。
私の身体に本当に赤ちゃんが居るのかを知る為に。
怖くないと言ったら嘘になる。とても怖い。調べるのが怖い。
でも後回しに出来ない事だから、まずは私だけで確認をしてみたい。
「…………」