【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第64章 another:10
左手を再度突き出されてしまったので、震える手で影山君の手を取り、恐る恐る薬指に指輪を通していく。
指輪を指の付け根まで填めて顔を上げると、影山君は何故か泣きそうな表情で私の事を見ていた。
「とび……」
ドーン
私の声を遮る様に花火が上がった。
花火の時間が来てしまったと慌てて移動しようとしたら、左手を握られた。と、思ったら薬指の指輪にチュッと口付けされた。
「飛雄様……」
上がる花火に人達の視線が奪われているので、私達の事を気にしている人達はいない。
少し人気のない木陰まで釣れて行かれると、抱き寄せられてキスをされてしまった。
唇が離れると影山君の唇に私のグロスの色が移ってしまい、紅くなっている。
「あ……グロスの色が……」
唇に触れながら言うと影山君も私の唇に触れて言う。
「あぁ、もしかして俺の唇、伊織と同じ色になったのか」
「んっ……」
グロスの色が移ってしまうのを分かって、影山君はわざと、と言った感じで深く深く口付けて離れてくれない。
角度を変え、離してくれないキスを受け止めるしかなく、背中に手を回しギュッとしがみついた。
やっと離してくれた時にはしっかりとグロスの色が付いてしまっていて、顔が赤くなる。
「同じだな」
「恥ずかし……」
紅い唇で笑う影山君は艶っぽくてドキ ドキしてしまう。
皆とはぐれてしまって集まりたいのに、そんな顔で見られたら動けない。
花火を見ないと駄目なのに、皆の所に向かわないといけないのに、目の前にいる影山君から目を逸らせない。
腰に合った手がいつの間にか浴衣の裾を開いて下着の上から恥丘を撫でていた。
「駄目……飛雄様駄目だよ……」
「初めて見る下着だな」
「着物用の下着なの……。下着が透けたり身体のライン隠してくれるので……」
「そうか、だからなんか胸が小さく見えてるんだな」
ふにふにと胸を揉まれて、人も多くてどんどん息が上がってしまう。
「……今日親は?」
「……いない」
「じゃあ後で何時ものデカパイで浴衣着てくれ。ノーブラノーパンがいいな」
「……うん、分かった……」
この後にセックスする事を約束して、唇に付いてしまったグロスを拭き取り、花火が終わる前に無事に全員合流する事が出来て一安心した。
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