【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第62章 another:8
影山君の言葉を聞き、裏返った声で二人は影山君の手を見る。クレープもプラスチックのカップも簡単に潰せる物であるけれど、影山君の尋常じゃない空気と長身が恐怖心を増長させている。
「ヒッ!」
血の気の引いた顔で二人はダッシュでクレープ屋へと走っていく。
それを見つつ汚れてしまった影山君の手を拭いていると、血相を変えた二人が二人分のクレープとジュースを手渡すと足早に逃げ言う。
「彼女ごめんねー!」
「おい、男いるじゃねーかよ!」
「一人だと思ったんだよ!」
言い合いながら去っていく姿を見ていると影山君がボソッと言った。
「俺、一人分しか買ってねぇけど……」
影山君が潰したのはクレープとジュース一つずつだったけど、弁償されたのは二つずつだった。
それに影山君が買った物よりも高そうな物だ。
「伊織大丈夫だったか !? 」
ハッとして慌てる影山君に言われ慌てて答えた。
「だ、大丈夫だよっ。怖かったけど飛雄様すぐに来てくれたから」
私の無事に影山君は安心した様だけど、大きく溜息をつきながら私を抱き寄せる形で座って言う。
「少しなら大丈夫だと離れた俺が悪かった」
ズズっとジュースを飲みながら言う姿を見て、さっきまでの他人に威嚇した人と同一人物とは思えなかった。
あんな顔をする事もあるんだ、と思い出したら下半身がじわっとしてしまった。
つい我慢出来ずにあんな顔をしている影山君に犯されたら、と思ってしまったら私の身体が反応しない訳がない。
「大丈夫…………でも、その……」
「どうした?」
隠せない事だし、素直に告げた。
「……ただ……あんな表情の飛雄様に…………無理矢理襲われたら、って考えたら……濡れちゃった」
足をもじもじしながら言うと少し考えた様子の影山君が言った。
「伊織がそれでシて欲しいなら、嫌で鳴く程してやるよ」
「……ンッ!」
影山君の言葉に想像してしまい、勢い良く熱が集まる。このままだとワンピースが濡れてしまうと思っていると影山君も分かっているみたいで、クレープを私に持たせるとスカートの後ろを引っ張ってくれた。
「下着……買ったばかりなのに……ぐしょぐしょ……」
「俺がそう言う身体に育ててやったからな」
影山君はそう言いながらクレープを取るとガブッと食べ始めた。