【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第62章 another:8
影山君の子供を産んで、影山姓を名乗る。考えるだけでゾクゾクが収まらない。
私が悦んでいる事を分かっている様で、影山君が耳元で言ってくる。
「その前に俺の子供、ちゃんと産まないとな」
「ンっ!」
ビクッと反応した私を見て、これ以上の刺激は駄目だと思ったみたいで影山君は言った。
「デートに戻るか。伊織はクレープとか食えるか?」
「え?う、うん……」
私が答えると近くのベンチに座らされ、影山君が言った。
「買ってくるから少し待ってろ」
それだけ言うとスタスタと歩いて行ってしまう。近くにクレープ屋が合ったみたいで、そこで買ってきてくれる様だ。
影山君が買い物をしてくれている間に、ゆっくりと深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。
(デートってこんな感じなんだ……知らない事を沢山知れて心臓が持たないよ……)
元々バレー部に入部して日も経っていなく、皆の事も影山君の事も分かりきれていない。
互いに知らない事が多いのに、私達は本能だけで身体を重ねているのだ。
(改めて考えると、私達凄い事しちゃってるんだよね……)
予兆なく襲われ犯され孕まされそうになっている。そしてそれを拒絶する所か受け入れ、求めてしまっているなんて。
行為を思い出すと身体が疼き出してしまう。
今は駄目だと邪念を払おうとした所、声を掛けられて影山君だと思って顔を上げると、見知らぬ男性二人が立っていた。
「彼女一人?」
「高校生かなー?凄く艶っぽいね?俺達と一緒に遊ばない?イイ事教えてあげるよ」
突然の事に身体が硬直して動けない。
知らない人に声を掛けられた事が生まれて初めてだっのと、彼等が私の胸を見ているのが分かったからだ。
悪寒を感じた。影山君以外は無理で嫌悪を感じて震える。
「あの……私、待って、て……」
やっとの思いで絞り出した声は掠れていたが、聞こえてはいた様で返答がくる。
「じゃあ連れの子も一緒に……」
めきゃっ
プラスチックが潰される音が聞こえた。その音の主を見て安堵した。
そこにはクレープとジュースのカップを握り潰して無言で立っている影山君がいた。
まるで人を殺せそうな目で私に声を掛けてきた二人を見下ろしている。
「…………弁償」
「……へっ?」