【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第56章 another:3
一度知ってしまったら、知らなかった頃には戻れない。
男と女の繋がりを覚えてしまった身体は疼き、快楽(それ)を貪欲に求め続ける。
スポーツマンである影山君。練習している時も思っていたけど、彼は体力が凄くある人でそれはセックスに対しても同じであった。
一度の行為に対して彼の身体は一回では満足してくれない。果てた筈なのにすぐにまた硬くなり、私がついていけずに意識を失っても性欲は全く衰える事を知らない。
「……射精(で)るっ」
「………ぃや……」
体力の限界で動けない私の子宮内(なか)にまた影山君が射精(だ)した。
やっと彼の体力が満足してくれたのか、射精したまま動かなくなった。
(やっと……終わっ……た)
繋がったまま離れない影山君に抱き締められたまま、何回子宮口射精(なかだし)されてしまったのか、回数を思い出す。
(今は……五回……かな…………)
頭では射精される事を嫌がり続けているけれど、心と身体はもう諦め始めていた。
いっその事、早く妊娠してしまえばいいのに、と思ってしまう程、心と身体は限界を迎えていた。
犯され過ぎて、洗脳されるみたいに同じ事を言われ過ぎていて、もう何が正しくて何が間違っているのか分からない。
「……伊織」
幾度に渡る子宮内射精(なかだし)の余韻に浸る影山君は、優しい声で頬擦りをしてくる。
乱暴な彼の優しい事後。まるで壊れ物を扱うかの様な繊細な動き。
さっきまでは壊れるまで乱暴に身体を貫いていた人だったのに、本当に同一人物なのかと疑いたくなるまでに行為後の影山君は優しい。
この矛盾した行為が私の判断能力を低下させていく原因だ。
「……抜いて……飛雄様……抜いて……早く膣外(そと)に出さないと……妊娠しちゃう……」
力が一切入らない身体を動かして腟内(なか)を掃除したいと懇願してみたけれど、抱き締める力が強くなるだけで影山君は私の中から出てくれない。
「駄目だ……伊織は妊娠する為に子宮内射精(なかだし)してるんだ……精子外に出したらヤってる意味、無くなるだろ……」
「嫌……嫌……妊娠嫌なの……飛雄様……」
「俺の子供を孕んでくれ伊織」
抱き締められながら懇願してくる彼に、私は体力の限界を超えて声を出す事も出来なくなってしまった。
妊娠したくない……でもずっと影山君と交わっていたい。