• テキストサイズ

【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】

第55章 another:2


 必死にお腹を抱えながらそう祈っていると、暗闇の中なのに更に暗くなった。
 恐怖で顔を上げると、そこには無表情で立つ影山君がいた。

(見つかっ……)

 逃げようとしていたのに見つかってしまったと、身体が恐怖で動かない。

「か…………」

 何とか声を絞り出そうとした瞬間、手首を掴まれ無理矢理立たされた。そのまま伸びてきた腕に抱き締められ、私の身体はすっぽりと影山君の腕の中に収まってしまった。
 改めて互いの体格差を思い知らされ、この力に私が勝てる訳がないと絶望する。
 抱きしめられて逃げる事が出来ない。何も言わない影山君が怖かった。
 下半身から影山君の温かさが違い、彼が半裸である事に気が付く。互いの股間が触れ、男に成っていない影山君の性器があるのも分かった。
 全裸の私と半裸の彼。そして私の身体から滴り落ちている白濁色の粘液。


 夢でも勘違いでもなく、本当に私達はセックスを、避妊をしない所か子供を作る為の行為をしてしまった。


 生理が来て卵子が作られている私と、精通を迎え精子が作られている彼が。

(……赤ちゃん…………出来ちゃう……)

 互いに命を作れる身体を持ち、重ねてしまった。
 状況を理解すればする程、恐怖心が膨らんでいくのに、身体は妊娠(それ)を望んでいるのか、下半身に熱が篭っていき苦しくなっていく。
 身体が興奮して感じてしまっている。行為を初めてしてしまって覚えてしまった快感を、またしたいと思っているのだろうか。
 自分がこんなにも性欲が強い人間だったなんて、羞恥心で泣きそうになる。

(……影山君のあの大きくて長い指……私の身体、全部触って……大きくて太くて熱い影山君が……私の腟内)なか)に挿入(はい)って……)

 行為中の影山君を思い出していくと、呼吸が荒くなってきていた。抱き締められているだけなのに、下半身に集まる熱の快感に足をもじもじさせてしまう。

「あっ…………」

 私の呼吸が荒くなったからなのか、ずっと肩を抱き締めていた影山君の手が動き出す。
 するすると背中を撫で腰を触り、お尻を掴むと揉みだす。

「アッ……アッ……」

 お尻を揉まれただけで声が漏れだし、慌てて口を噤んで声が出ない様にする。
/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp