【R18夢小説】手に入らないモノを求め【HQ/影山飛雄】
第35章 第三十二話 キロ
なんとか剥がし終えたナプキンをそろそろと取り出し、臭わない様に座席に備えられていたエチケット袋に入れて封をする。
次に新しいナプキンをぺりぺりと開け、座ったままゆっくりと脱ぎ始める。立ち上がったり変に動いたらすぐにバレてしまうのだから、池ヶ谷は少しずつ少しずつ脱いでいく。
焦らしているかの様な脱ぎ方に、少しずつ下半身を出していくのだから池ヶ谷の興奮は半端ないらしい。挿入(いれ)たままの指から手のひらに向かって、愛液が流れているのが何よりの証拠だ。
やっと膝まで脱ぎ下ろす事が出来、池ヶ谷はバスの中でパイパンマンコを出してしまっていた。それも指を三本も挿入(いれ)たままで見つかってしまったら言い逃れ出来ない状況に俺まで興奮してしまう。
新しいナプキンを付けようと手を伸ばした瞬間。
「ん――――……」
「っ!」
誰かの声が聞こえ、池ヶ谷の動きがビタっと止まる。震える手で股と俺の手を隠して、助けを求めた目で見てきたのでそっと後ろを見た。
誰かが起きた様子はないから多分寝言だったのだろう。見つからないと判断して池ヶ谷に続ける様に伝えてやった。
する、する、と時間をかけながらやっと履き終えた池ヶ谷は緊張と快感から、口に入れられているハンカチをぐしょぐしょに濡らしていた。
濡れたハンカチを取り出して、口で呼吸をする池ヶ谷にキスをしてやる。
クチュクチュと音を鳴らしながら舌を絡めとって何度も吸ってやると、必死に俺にしがみ付いて離れようとしない。あまりにも激しく抱き合う様に求めてしまい、正気に戻って池ヶ谷を背もたれに押し付けて前を向かせてやる。
「ぁ…………」
もうおしまいだと指を抜いてやって寝る様に言うと、池ヶ谷は少し残念そうな顔をしながら俺にもたれ掛かる形でそっと目を閉じた。
池ヶ谷が寝た事を確認して俺も静かに目を閉じて学校に着くまで深く眠りに落ちた。
◆
「お疲れ様~」
「ゆっくり休めよ」
「寄り道せずに真っ直ぐに帰宅して下さいね」
学校に無事到着をして時間も遅かったので、すぐに解散となった。バスの中でぐっすりと寝たのでスッキリとした頭で色々と考えていた。
今日から池ヶ谷と本当に別々に生活をすると言う実感が湧いてこない。池ヶ谷の親はちゃんと帰宅しているらしく、無事に遠征から帰ってきた事を電話越しに話している。