第16章 影山飛雄夢 最低教師
娘は息子程、セックスを邪魔する様な事はまだしてこない。
ただ見てきているので手招きすると、嬉しそうに寄ってはきた。
「ぱぱ、だっこ」
「セックス終わったらな」
甘えてくる娘の頭を撫でてから、今日は早めに終わらせた方が良いだろうと撃ち付けるスピードを上げ始めた。
「あっ!ああんっ!影山せんせっ!はげしっ!」
セックスに感じて喘ぐ彼女の頭を撫でながら、息子はまるで子供を宥める様に言ってきていた。
「まませっくすきもちいい?」
「アッアッ!んっ……気持イイ、よ……」
「ぼくもぱぱとままみたいにおっきくなったらせっくすするのかな?」
息子の質問に彼女は悲しそうな顔をした。
子供達はいつの日か親がおかしい事を知る日が来る。そして、手前勝手であるが子供達には自分達と同じ事はして欲しくないと思っているのだ。
「そう、だね……いつかするかも……アッアッしれないけど、ね……」
「?」
彼女は優しく頬を撫でて、息子に伝えた。
「本当に一緒に居たい、って思える人に出逢って、一緒にいる様になってから、セックスしてね……」
その言葉に俺と彼女の本当の関係を思い出してしまった。
俺達は恋人同士でもなければ夫婦でもない。
教師と生徒、だ。
「ぱぱとままのことだねっ!」
息子がにぱっと即答するのだから、彼女は小さく笑ってから息子を抱きしめて言った。
「……そうだね、パパとママの事だね」
彼女はもう生徒ではない。四年共に生活をして、子供まで設けている事実婚をしている女なのだ。
悲しそうな表情で見つめてくる彼女の事を強く抱きしめながら、俺は彼女とのセックスに明け暮れるのだった。
◆
三度目の妊娠は今までと少し違っていた。腹の成長が早く、サイズも大きかった。
その理由は出産時に理解する事となる。
三度目の出産で分かった事は、まさかの双子であったと言う事実。
一人目を産んでもまだ腹は膨らんだままで、陣痛が収まらず続ける様に膣口から頭が出てきたので驚いた。
三度目の出産で彼女は男女の双子を産み落とし、予定よりも早く四人の子持ちとなってしまった。
彼女も初めて出逢った時は十五歳だったのに、もう二十歳となった。