第16章 影山飛雄夢 最低教師
彼女の五年間は毎日セックスで出産の繰り返しばかりだった。
四年間ずっと赤子を育て続ける彼女は今や立派な母親だ。
四年もの間、裸で過ごしている彼女は下着の付け方を忘れ始めていた。鎖から解き放たれても首輪はずっと付けていて、俺に飼い殺されている。
「あかちゃんかわいいね」
「うん、かわいい」
双子の面倒を兄妹仲良く見てくれている。本来ならば心温まる子供の風景なのだけれど、親は変わらずに子供の前で平気でセックスを繰り返していた。
「せんっせっ……影山せんせ……」
「どうした……?」
組み敷かれて毎日の事で慣れてしまっているのだが、彼女は毎回可愛らしく喘ぐ。
ぱんぱんと結合部を鳴らしていると、彼女は子供達を見ながら尋ねてきた。
「先生と子供……四人も作ったよ」
「そうだな。四人も健康な子供を産んでくれてありがとうな」
「でもせんせ……まだ毎日中出しセックスしてる……。生理来たら、また妊娠しちゃう、よ」
中出しをされたばかりでオリモノと精液でベタベタになっている下半身を見て言うから、するりと頬を撫でながら伝えた。
「そうだな……後一回、出産しようか。俺の稼ぎだと、五人が限界だな」
「う、んっ……先生が欲しいなら……五人目っ作って……産む」
「良い子だ……四年間ずっと子供産んで育てて……お前を拐ったのは、やっぱり間違いじゃなかった」
誘拐から始まった生活。生徒から伴侶となり、少女から女へ、子供から大人へと成った。
それでも彼女は未だに俺の事を『せんせい』と呼び続けるのだ。
教師と生徒の間柄なのだから当たり前なのだが、もう彼女は俺の生徒ではない。
高校生でなくなっている彼女は、俺の女である。
「なぁ……」
「……せんせ?」
情事中で艶を含んだ表情をしている彼女に、俺はそっと伝えてみた。
「『先生』、じゃなくて『飛雄』って呼んでみないか?」
「……先生、でも……」
パンパンと音を鳴らしつつ、抱きしめて伝えた。
「もう教師と生徒の関係じゃないんだから、な?」
「…………」
俺の言葉に彼女が子供達の方を見ているのが分かった。暫くの間は貫かれていた彼女は、小さく声を出した。
「…………とび、お」
「今日から俺の事は……そう呼ぶんだぞ?」