第15章 近親相姦シリーズ 宮兄妹の終焉
「ママっ」
「まー」
「二人共どないしたん?」
娘は三才、息子は二歳となった。
二人は血ぃ濃い子供やけど、身体も知能も問題なくスクスクと成長をしてくれた。
「おさむがしんさくのおにぎりつくってくれたでっ」
「そーちぇーじやった」
「そうなの、良かったなぁ」
娘と息子は父親の事を名前で呼んでる。父親と呼んでまうと不都合が多いさかい、呼ばせへん様に名前呼びを教えこんだ。
けど……。
「ただいまぁ〜。おとん帰ってきたぞぉ〜」
「ぱぱっ!」
大阪土産両手に帰ってきたツム兄に、娘はパパと呼びながら飛びついてまう。
「ツム兄ぃ〜〜」
うちが困り顔で言うと、ツム兄は得意げな顔で言い切るんやった。
「宮侑選手は姪っ子甥っ子デレデレイクメン兄さん、で通ってるからな。可愛さ余っておとん呼ばしてる言うたらウケたで」
「怪しまれる事はせんといてや……」
五月蝿い帰宅に、仕込みを終わらしたサム兄が手ぇ拭きながら来て冷とう言うた。
「何がイクメンや。子供達は基本的に俺達が見とって、自分は頻繁に尋ねてくる叔父さん、なだけやろ」
仕事の関係とお店の距離からしゃあないのだけど、ツム兄はサム兄にすぐに言い返した。
「毎日一緒にいられへん分、会える時は愛情百倍なんやかいな」
「はいはい、よかったよかったな」
「くぅ〜〜。毎日一緒に暮らしてるとか羨ましい」
握り拳を作りながら悔しがるツム兄に、娘は抱きついて言うてきた。
「ぱぱめっちゃ好き〜」
「おとんもめっちゃ好きやぞぉ〜」
デレデレと我が子を可愛がるツム兄を見ながら、サム兄は自分の子供である息子の事を抱き上げて言うた。
「ほら、あれがダメオジって言うさかいしっかりと覚えるんやで」
「だめおじ?」
それぞれ我が子を腕に抱き、相手の子供の事も愛してくれてるさかいうちは安心して見守るんやった。
◆
「子供の寝顔は天使やなぁ」
「ツムの子供言う事実が残念やな」
「なんやとっ!」
スヤスヤと眠りに着いた子供達を部屋に寝かせてきた二人は、廊下でまた喧嘩をしてる様やった。
仲がええのか悪いのか、ずっと一緒におるのだけど、未だに分からへん。
そんな事を考えながら一息付いてると、四本の手がうちの身体をまさぐり始めた。
「アッやん……んッ」