第15章 近親相姦シリーズ 宮兄妹の終焉
「妊娠四週の二日。君達ほんまに有言実行するなぁ」
サム兄との子作り開始四ヶ月後、また同じ産婦人科で先生に言われてもうた。
二度目の妊娠。今度はサム兄の子供を妊娠した。
「ちゃんと父親ちゃうの?」
確認する様に先生が言うと、娘を抱きしめてるツム兄は眉間に皺を寄せながら答えた。
「不服やけど、昔から三人で決めとった事やから、俺はずっとコンドームの避妊しとったし、回数全然少ないんで」
「まぁ、こっちはお金払うてもらえたら問題あらへんけど、ほんまに君達兄妹は特殊やで」
カリカリとカルテを書きながら先生に言われ、一回目と同じ様に恥ずかしさで埋まりとうなってまう。
「まーま」
けど娘に呼ばれてまい、笑顔でツム兄から受け取って抱きしめたった。
可愛い可愛いうちの子供。父親が兄であろうが構わへん。
この可愛い存在の二人目がお腹の中におるなんて、嬉しい。
うちは兄達の子供しか愛されへん。兄達以外の子供は産みたない。
「前回と同じ様に注意して出産する様に」
先生の言葉にうちは強う頷いて、再び兄の子を隠してお腹の中で育てる生活が始まりを告げた。
◆
ツム兄の子供を産み、サム兄の子供を妊娠して十ヶ月。
今度は予定通りの産気から陣痛が来て、息子を産み落とした。
逆子やった為に難産となってまい、兄妹の子ちゅう事で大事を取って保育器に一週間おる事になってもうた。
けど、無事に保育器を出られた息子はうちの胸に吸い付いて、一生懸命に母乳を飲んでる。
「かーいー」
おっぱいを飲んでる弟の事を、娘は可愛い言いながら撫でてる。
娘は自分の出自も弟の出自も知らへんし、理解出来る歳ちゃう。
両親には父親不明の子供を二人も産んだ事に苦言を言われたけど、孫は可愛いみたいで息子と娘の子供であると気ぃ付かんで可愛がってくれてる。
子供達が兄達に似とっても、血ぃ繋がってるし、親やらに似て兄に似たんやな、言われてる。
兄の子やさかい似とって当然やねんけど、それ口にする事はあらへん。
兄妹で赦されへん事をしてまい、双子の兄両方の子供を産んだ妹のうち。
歪な家族は人知れんと、周りには父親のおらへん妹の子を寂しならへん様に我が子の様に可愛がったっている妹思いの叔父二人、と見られてる。