第12章 近親相姦シリーズ 月島蛍の場合
犯されていても蛍の事を『兄』と呼ぶ事を止めないので、口を口で塞ぎ深く舌を絡め合う。
ディープキスまでされて感じているのか、キュッキュッと締め付けてくる膣の動きが堪らなく気持ちが良い。
意識のある妹との性行為がこんなにも気持ちがイイとは、蛍も思わなかったので貪欲に犯してしまう。
「ンンっ……ンっ!」
ビクン、と強く跳ねたので妹はイってしまった様だった。
ビクビクと痙攣する膣壁に遂、蛍までつられてイってしまいそうになる。が、理性で何とか耐えてディープキスから解放してやる。
初めての絶頂に震え、潤んだ瞳で見つめてくる妹に何度もキスをしてしまう。
柔らかい唇を堪能していると、妹の絶え絶えな声が聞こえてきた。
「蛍に……」
「違うよ」
「……え……?」
戸惑う妹に深い口付けをしてから、蛍は男の顔で笑いながら告げた。
「『蛍』だよ」
「け……い……?」
妹から初めて兄と呼ばれない事に満足し、蛍は再び腰を動かし始めた。今度は自分がイく為に。
「アッ!だ、めっ……アッアッ……け、い!ああッ蛍っ!」
「もっと……呼んでよ……僕の事……はぁ……呼んで、僕の名前……」
「んぁッ……蛍っ……蛍っ !! 」
快楽に溺れながら名前を呼ぶ妹の腟内(なか)に、蛍は欲を吐き出すのだった。
◆
「…………」
「…………」
夜にばったりと鉢合わせてしまった。妹の手にはお気に入りのラムネ菓子が入った瓶。
蛍の手には台所から持ってきた麦茶の入ったコップ。
暫く見つめ合っていたのだが、蛍はスっと手を差し出しながらに言う。
「僕の名前は?」
「………………蛍」
差し出された手に妹は己の手を差し出し、蛍の部屋のドアがぱたん、と閉まるのだった。
(2022,3,22 飛原櫻)