第10章 影山飛雄夢 プロポーズセックス※加筆修正版
微かにだけ残る理性で、快楽に溺れながら言葉に出していた。
「赤ちゃん……赤ちゃんっ……!やぁっ……はァっ !!」
ピストン運動の動きが最高潮に達していて、それが何を示唆するのか分かる。
このまま続けては駄目だと分かりながら、逃げられずに声を上げていれば、影山が遂に口にした。
「子宮に射精させてくれっ……」
その言葉にぞくり、と悪寒が走る。それは恋人の営みではなく、夫婦の営みになってしまう。
生をした事があっても、それだけはした事がなかったから。
必死に首を振りながら同意していない事をアピールする。けれど、影山の動きは止まらない。
「駄目っ……中出しは妊娠しちゃうっ……!」
やだやだと胸元を押し返すが全く動かず、止まってくれない。
小刻みな挿入は亀頭と子宮口が触れ合って、何処に吐き出したくて動いているのかが嫌でも分かる。
「やっやっ……!飛雄っ……やぁっ !! 」
中出しは止めて欲しいと泣き声で縋ったけれど、両肩を抱きしめられて、ぴったりと抱き合った状態で影山は言った。
「俺と結婚してっ……子供産んでくれっ……!」
「やっ…………アアッ!」
逃がさないとギュッと強く抱きしめられた。そして、その抱擁とほぼ同時に、身体の奥に暖かい何かを注いでいる、脈打つ陰茎の感覚が身体に襲いかかるのだった。
「アッ……やっ…………」
射精、しかも子宮に向かって吐き出されている感覚に、震えながら影山に抱きついて耐える。
一瞬の時間をだったかもしれないし、長い時間だったのかもしれない。どちらなのか分からなくなってしまう時間を過ごしていると、影山の身体がゆっくりと離れていく。
そして膣内(なか)から陰茎が抜き出てきたので、震えながら秘部を触れると指に生暖かいモノが絡んだ。
ゆっくりと手を上げるとそこには、おりものとは明らかに違う白濁液がまとわりついていた。
初めて見るモノではない。それが精液だと、もう知っているのだから。
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