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DQ11騎士道貫く旅芸人

第2章 雨が降るとカゼが吹く


体に妙な火照りを感じてはため息が漏れる。
体がしんどい。

この一言に尽きる。

「シルビアさんは用事とかないんですか?
ずっと私につきっきりって…?」

シルビアさんは顎に手を当て、どことも言えない空中を見てそうね〜と呟いた。

「アタシに用事があったとしても大したことないわ。
それよりちゃんの方が心配ですもの。」

「そうですか…」

なんて言うかこの人は過保護だなぁと思ってしまう。
そもそも、私が風邪なんかひかなければ問題なかったわけで?

そんなことを考えると自分の軽率さにため息が出てしまう。

「1人になりたかった?」

心配そうにシルビアさんは私の顔を覗き込んだ。
そういう訳では無い。
むしろ居てくれる方が私は嬉しい。
けどそれと同時に罪悪感というものが芽生える。

窓の外は昨日の天気とうって変わって、今は眩しいくらいに太陽がさんさんとしている。
こういう時こそシルビアさんには羽を伸ばしてもらいたいわけで…。

でもシルビアさんは私が心配だからとここにいてくれた。

「とにかく、今はアタシの心配よりちゃんの体調回復が優先よ?」

私は拗ねた子供のように口を尖らせた。
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