第2章 雨が降るとカゼが吹く
みんな、動けない私を気遣ってくれて次の目的地に行くのは先延ばししてくれた。
「ごめんなさい…私の管理不足で…」
「そんなことないわ?
仕方ないことよ。昨日の雨は。」
シルビアさんはなんだかんだ、今日は付きっきりだ。
「食欲はあるの?」
お腹は空いているが、食べたいとは思えない。
首を横に振っていらないと答える。
「そう…あ、でも水分はちゃんと取りなさいね?
あと、汗をかいたら塩分もなくなるから塩水とか。」
それでも私は首を横に振る。
とにかく全身に来るだるさに何もしたくない。
そんな私を見て、スンと不服そうな顔をした。
「シルビアさん、今は寝かしてください…。
ちょっと何も出来ないから。」
シルビアはやれやれと言いたげな表情で私の頭を撫でた。