第2章 雨が降るとカゼが吹く
それを見たシルビアさんはクスクス笑う。
「そんな可愛い顔してもダメよ?」
ツンと人差し指で額を小突かれた。
その笑顔と仕草は上品そのものなのにイタズラっ気があってなんとなく可愛いとも思ってしまう。
私は拗ねた振りをしてグルンと寝返りを打ち、シルビアさんとは反対方向に顔を向けた。
「とりあえず、私は寝ます。
寝てれば回復すると思うので。」
「あらそう?分かったわ。ゆっくり休んで?」
シルビアさんに優しく頭を撫でられた。
私はとりあえず目を閉じ眠ることにした。
眠っても体の熱さで何度か目が覚める。
布団をはぐと、寒く感じて動くに動けない。
本格的にボーッとし始めて呼吸がちょっと苦しくなっていく。