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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第91章 失踪ルート #01 エレンの目的



「リリア兵長、ここまで聞いてなおオレに着いてきますか?今ならまだ帰れます。オレと一緒に来たらリリア兵長までパラディ島の仲間から裏切り者と見られてしまいます。リヴァイ兵長だって探していますよ」


確かにこのままエレンと共に行けば仲間達からは非難されるだろう。
リヴァイがこれまで自分に与えてくれた愛情も無になる、悲しませてしまう。

しかしエレンを一人にできない。
あんなに泣いていたエレンをもう一人にはできない。


リヴァイには自分がいなくとも仲間がたくさんいる。
だがエレンにはいない。
ならば自分だけでも彼の側にいてあげたい。


「エレン、やっぱり一緒に行く」
「兵長……本当に大丈夫ですか?リヴァイ兵長が……」
「リヴァイには申し訳ないと思うけど、ここまで聞いて私はもう帰れないよ。エレン、何があっても私は側にいるからね。一人じゃないよ」


その言葉を聞き、エレンは再び涙を流しリリアの背中に手を回した。


「なるべく……出来る限り守りますから」
「大丈夫!私、見た目ほど弱くないぞ?むしろ巨人にならなきゃエレンより強いぞ?」
「ふふ、確かに」


エレンはリリアから離れると柔らかく笑った。


あぁ、こんなにも心救われるのか、誰かが側にいるという事は。


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