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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第89章 #89 新たな命



「もう頭が出てきてますよ!リリアさん、私の合図と一緒にいきんでください」
「はいぃぃぃいたぁぁぁ!!」
「了解したんですか!?痛いんですか?!どっち!?」
「両方ですぅぅ!!!でもでも…!その前にめげてしまいそうです!!」
「めげない!!今この子はあなた達二人に会うために必死に頑張ってるんです!リリアさんを助けてくれたこの子に会いたいでしょう?!頑張りなさい!!」


リリアは歯を食いしばった。
油断したら意識が吹っ飛びそうな程痛い、しかしイェレナの言う通り、今この赤子も頑張っているのだ。
リリアは息を切らせながらリヴァイの方を見て手を伸ばした。


「リヴァイ……骨折ったらごめん」
「おぉ、気にすんな」


ギュッとリリアの手を握ったリヴァイ、自分は祈る事しかできない。
手を握ってリリアが少しでも安心出来るなら骨を折るくらいリヴァイにとっては何ともない。



「行きますよ!いち、にの……さん!!」




その時だった。
家の中に赤子の産声が響き渡った。
部屋の外にいたアルミン達も一斉に顔を上げ立ち上がり皆で顔を見合わせ両手を上げた。


「……う、生まれたぁぁぁぁぁ!!!!」

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