第10章 #10 死闘の果て
しかしリリアは見つからない。
これ以上森にいるのは危険だ、もう諦めなければならない。
リヴァイはいまだ必死にリリアを探しているハンジの肩を掴んだ。
「ハンジ、もう戻るぞ。時間だ」
「でも!!もしかしたらもう少し捜せば見つかるかもしれない!」
「時間切れだ」
「でも!!!」
「でもじゃねぇ!こんなに探してもいねぇんだ。もう喰われたかもしれねぇ」
ハンジはリヴァイを睨んだ。
「ならその巨人を見つけて腹を切り裂いてリリアを連れて帰る!!」
「ハンジ!!」
「連れて帰るんだよ!!!」
「ハンジッ!!!いい加減にしやがれ!!」
2人の言い合いにミケが間に入った。
「やめろ。ハンジ、リヴァイだって見つけたいんだ。でももう無理だ、諦めろ」
「……クソ…」
リヴァイやハンジ、ミケ、仲間の捜索をしていた調査兵達は巨大樹の森から撤退した。