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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第87章 #87 私は生きる



彼女もまさかリリアが出てくるとは思っていなかったようで、目を見開き動揺していた。


「えっ……あっ……え…」
「イェレナだぁ!!!」

目をキラキラと輝かせ、リリアは動揺しているイェレナの手を握った。
ダラダラとイェレナから冷や汗が流れる。

「会いに来てくれたの?」
「ち、ちが……その……別に……」
「嬉しい!!どうぞ入って?リヴァイー!!」
「や、やめてください!呼ばないで!!すぐ帰るつもりで…!」

二人の騒ぎに何事かとリヴァイが片足で飛びながら顔を覗かせた。

「あ?」
「あ……」

リヴァイと目が合いイェレナが固まる。
今更何をしに来たのか、そう言われると思ったがリヴァイから出てきた言葉はイェレナが想像していたものとは違った。


「よぉ、元気にしてたか?」
「え?あ、はい……」
「そんな所に突っ立ってないで入れよ」

ギュッとリリアが腕にしがみ付く。
まるで逃がさないと言いたげだ。

「入って!」

グイグイと引っ張られ、イェレナは強制的に家の中に入れられた。
座って、と椅子を勧められ腰を降ろすとリヴァイがイェレナと対面するように前に座った。
リリアはお茶を淹れるためにその場から離れ、リヴァイと二人になり、イェレナがさらに頭を下げる。

この空気がイェレナにはかなり痛い。


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