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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第84章 #84 果たされた命令



ファルコが地面に着地し、皆は進撃の巨人の方を見た。
巨人は骨ごと消えている。
エレンは死んだのだろうか。

すると後ろから視線を感じた。
そう、ガビやファルコ、ピークやライナーの両親達がそこに居たのだ。


皆、泣きながら家族の元へと走っていく。
もう会えない、そう思っていたのに……。


「後悔がねぇわけじゃねぇ。でも……俺達…間違ってなかったよな、地鳴らしを止めたこと…」

コニーがそう呟き、リリアは家族と再会を果たせた者達を見た。
皆、嬉しそうに泣いている。
大好きな家族に会えたのだ、良かったと思う反面、少しつらい。

「……いいな……家族に会えて」

そう呟き、リヴァイがリリアを見る。
いくら仇を取っても、死んだ者は帰ってこない。
リリアを抱きしめてくれる"家族"はここにはいない。

「リリア…俺がい……」
「リリア兵長ーーー!!!」

いきなりジャンが声を上げた。

「家族じゃないっすけど!!リリア兵長を思う仲間で良ければ!!」
「へっ…?」
「おお!!そうだな!!リリア兵長大好きな俺達で良かったら!!!」
「へっ?えぇえ?!」


コニーもリリアに向かってグッと拳を握った。
そして二人でリリアを力一杯抱きしめる。

「リリア兵長ーー!!!」
「わっわっわーーー!!!」

「オイ……テメェらやめろ……それは俺の役目…」

「私もやる」

するとミカサまでもがリリアに抱きついた。
リヴァイは固まったまま動けない、というか支えがなく動けない。

「オイ……まだ終わったわけじゃねぇだろうが!あのムカデ野郎を見ろ!」

思い出したかのように皆はエレンの方を見た。
アルミンとライナーは大丈夫だろうか。


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