第84章 #84 果たされた命令

「あの光るムカデは…」
「ライナーはどこだ！？」

するとアルミンが巨人化し爆発した場所から超大型巨人と鎧の巨人が姿を現した。
どうやらアルミンとライナーは無事のようだ。
光るムカデは爆発に吹き飛ばされ自分達がいる下方にいる。
あの爆発でも死んでいない。

「オイ見ろ！！あそこだ！！あの爆発食らって…まだ生きてんのか！？ありゃ一体何だ？！」
「さぁな…ただ生かしておくべきじゃないのは確かだ」

コニーの言葉にリヴァイが返す。
すると驚くべき事にアルミンやライナー達の後方から進撃の巨人、エレンが姿を現した。
エレンもまた、超大型巨人の爆発では死ななかった。


「まぁ…やはりな…お前があれで死ぬとは思ってねぇからよ…」
「でも…どうすりゃいいんだ……エレン」

ガビが慌ててリリアの服を握る。

「ガビ？」
「…まずい。光るヤツとエレンを接触させないで！！何が起こるか分からない！！まだ地鳴らしが始まるかも…」

「あいつだ…あの光るヤツを殺さねぇと！！」
「…あの爆発に耐えたヤツをどうやって殺す。狙うべきはエレンだ。分かっただろ…奴を仕留めるまでこの悪夢は終わらねぇ…」

リリアは悲しげな顔をした。
やはり、もうエレンを殺すしか方法はない、エレンが生きている限り終わらないのだ。

ライナーが急ぎ光るムカデを捉えに行こうと、こちらに向かってくるが、その体から何やら煙のような物が噴き出した。
それを見たアルミンとライナーが眉をひそめる。


(あの煙は何だ…？)


その煙はどんどんと立ち上り、リリア達の周辺を覆った。