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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第84章 #84 果たされた命令



ファルコが急降下し、落ちてくるリヴァイにリリアが手を伸ばし抱きとめた。
反動でフラつき、落ちそうになったリリアとリヴァイをガビが慌てて支える。

「リリアさん!兵長!!」
「ガビ…ありがとう。リヴァイ、大丈夫?」
「あぁ」

するとリリアがリヴァイに抱きついた。

「ありがとう……リヴァイ…」
「いや……時間をかけ過ぎた……すまなかった…」
「見て!!リリアさん、兵長!!地鳴らしが!!」

ガビが下を見て驚きの声を上げた。
見ると地鳴らしが止まっているのが目に入る。
やはりハンジの予想通り、ジークを殺せば地鳴らしは止まるというのは当たっていたらしい。

「地鳴らしが止まった……」
「……」

するとドォンという爆音と共に進撃の巨人の頭部辺りから煙が上がった。
どうやらジャンが起爆装置を作動させたようだ。

するとガビが言っていた通り、巨人の背骨からムカデのような物が出てきたのだ。
その光るムカデは再び吹き飛んだエレンの首に向かって飛んでいく。
それをライナーが飛び付き何とか止めた。


「ファルコ!!急いで向かって!みんなを回収するの!!もうアルミンに頼るしかない!!」

ファルコは急ぎ降下し、アルミンを残してミカサやコニー、アニを回収した。
そしてジャンとピークを回収するために頭部へ向かう。

「ジャン!!ピーク!!急いで離れるぞ!!アルミンがこの骨ごと吹き飛ばす!!」
「待ってくれ!!ライナーが!!」
「鎧の巨人ならきっと超大型巨人の爆発に耐えられる。何よりこの機を逃す事はライナーの覚悟をふいにするも同じ」

ピークの言葉にジャンは納得し、ファルコに飛び乗った。
大きく羽ばたきファルコが高く飛び上がる。
それを確認し、アルミンは自分を支えてくれている巨人達を見上げた。


「…ありがとう。みんなの力が無ければ…地鳴らしは止められなかった…」


そしてエレンを見つめる。


「さよなら、エレン」



その言葉の後すぐに
アルミンは巨人化し、進撃の巨人を骨ごと吹き飛ばした。


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