• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第84章 #84 果たされた命令



リリアはリヴァイの体を引っ張り立ち上がらせた。
ジッとジークを見つめていたリヴァイが我に帰る。

「リヴァイ、立って」
「………」
「これが最後のチャンスだよ」
「あぁ……」

ギュッとリリアはリヴァイの手を握り、彼を強い眼差しで見つめた。

「エルヴィン団長の命令を果たしてきて」

その手をさらに力を入れ握り返したリヴァイ、本当はリリアだって行きたい筈だ。
しかしそれをリヴァイに託すのだ。

「私の……想いも一緒に…持って行って!!」

リヴァイがリリアを力一杯抱きしめた。

「リヴァイ……よろしくお願いします」
「あぁ!」

二人は離れるとジークを見る。

ここから全ての力でリヴァイをジークの所まで投げ飛ばす。
リリアがリヴァイの腕を右腕で掴み、力を入れて足を踏みしめた。


「行けぇぇぇぇぇ!!!!」







「いい天気じゃないか……もっと早くそう思ってたら……。まぁ…いっぱい殺しといて、そんなの虫が良すぎるよな…」

青い空を見つめながらそうジークが呟いたその瞬間、彼の首をリヴァイが斬った。


その時をリリアも見ていた。



やっと…

やっと……エルヴィンの命令を果たせた


やっと…

お兄ちゃんの仇を……


/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp