第84章 #84 果たされた命令
「アニ…」
「アルミン……」
「ごめん…みんな…でももう大丈夫」
後方からアニに向かって迫りくる巨人達、しかしその巨人達とは別にこちらを助けてくれる巨人達もいた。
それを上空から見ているリリアとリヴァイ、そしてガビとファルコ。
「巨人が……助けてくれてる?」
「そのようだ」
「オーイ」
こちらに向かって誰かが呼びかけている。
その声が聞こえる方向を向き、リリアとリヴァイは目を見開いた。
なんとジークが姿を現し、こちらに向かって手を振っているのだ。
「オーイ!!ここだー!!」
「え…」
「バカな……」
「俺に会いたかっただろ?!リヴァイ!リリアちゃん!!俺は会いたくなかったけどな!!」
リヴァイの心臓がドクドクと脈打つ。
見つけた、どうして出てきたのかは分からないがジークが目の前にいる。
「どうなってんだ、こりゃ?!」
「ジークさんのおかげだよ」
アルミンは周りで戦ってくれている巨人達を見ながら口を開いた。
「生も死もない『道』の世界で眠ってたみんなを呼び覚ました。全てのエルディア人は道で繋がってる。それはおそらく…始祖ユミルが繋がりを求めているからだ。僕らに何かを求めて…」