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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第84章 #84 果たされた命令



作戦はそう上手く行くわけがなく、ジャンやライナー、ミカサやコニー、アニらも苦戦を強いられていた。
ピークが目を覚まし、車力から何度も抜け出し襲いかかる巨人らを倒していくが、あまりにも敵の数が多く結局起爆装置も押せないままでいる。

ライナーやアニが歴代の巨人達に捕まり、やられそうになっていたその時だ。
アニには超大型巨人のベルトルトが、ライナーはポルコやマルセル、ガリアードが助けに入った。

その光景に皆が目を見開く。
急に手助けをしてくれるなど、一体何が起こっているのか。

「助けてくれたのか?!ベルトルトが!?」
「分からない……でも…この機は逃さない!!」

ミカサがオカピのような巨人に飛び込むがその巨人はさらに逃げようと飛び出し、ファルコに乗っているリリアとガビ、リヴァイもそれを見ていた。

「ガビ!あのオカピ狙える?」
「やってみる!!」

リリアに言われガビがオカピのような巨人をライフルで狙う。
ガビの体が動かないよう、リリアがガビの体を支えるが腕が片方しかないためにリリアの方がバランスが取れない。
するとリリアの体に覆い被さるようにリヴァイが支え、リリアとガビの二人を固定した。

「あぁもう…動く…」
「頑張れ、ガビ!」
「ここだぁぁぁあ!!!」

ガビの放ったライフルの弾は見事にオカピのような巨人に当たった。

「当たった!!」
「ナイスだよ!!」

落ちていく巨人の顎をミカサが斬るとアルミンを吐き出した。
しかし巨人は舌をアルミンの太腿に突き刺し逃がそうとしない。
だが意識を取り戻していたアルミンは雷槍をその巨人に撃ち込む。すると突き刺さった舌をコニーが切り落とし、落下したアルミンをアニが受け止めた。

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