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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第82章 #82 戦え



ガタンッという音にオニャンコポンは驚き後ろを振り向いた。

「ッ?!何だ…!?どうした?!」

リリア達は現実へと戻されていた。
皆、絶望的な顔をしている。
無理はない、エレンを止めるどころか、彼は戦うことを望んでいるのだから。


「どうやら…俺の予想は当たったようだ」

ライナーが頭を抱えた。

「どうしても…ダメなのか…?」

リヴァイはアルミンを見た。
もう話し合いは無理だ、戦うしかない。


「交渉の望みは潰えたらしい…どうする?団長……」


少しの沈黙が続く。
アルミンは一瞬悲しげな顔をしたが、力強く皆を見た。

「考える時間はもうない。ジークを倒して地鳴らしを止めてエレンを始祖の巨人から引きずり出す!!」




暫くし、オニャンコポンが声を上げた。
何やら前方に大きな影が見える。

「見ろ!!前方!!アレじゃないか?!」

スラトア要塞が視界に入ると共に、先程絵に描いた骨のような巨大なモノが目に入った。

始祖の巨人だ。


始祖の巨人はスラトア要塞からの爆撃を受けているがそれはあまり効いておらず、始祖の巨人のどこからか放たれた攻撃によって全て堕とされてしまっていた。
オニャンコポンは燃料の残量を見た。
もうゲージは0を差しており、少しずつ飛行艇の高度が落ちてきている。

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