第81章 #81 調査兵団として
「アルミン…これでよかったの?」
「…!!何が??」
ミカサの掛けた言葉に一瞬動揺しつつもアルミンはいつも通りの表情で返した。
「正直頼りにしてたからな」
「でもアニは十分戦っただろ…」
「よかったよ…アニはアニのままでいいんだから」
「君達もこっちでいいの?地鳴らしが止まったとして…後のエルディア人の立場を考えたら…」
ハンジがアニと別れ、こちらに戻ってきたピークとライナーに問いかける。
「悔しいけど…ハンジさんの言う通り、マガト元帥は私達に最期の指令を残したんでしょう…力を合わせて為すべきことを為せ…と」
「ピーク…ぜひ今度車力の巨人の背中に乗ってその体温を感じなが…「嫌です。何ですか急に気持ち悪い」
言葉を遮るようにピークが返事をし、あははとリリアは小さく笑った。
「…相変わらず巨人とは片想いのままだなクソメガネ」
「…すぐに仲良くなるさ。ねぇリヴァイ、みんな見てるかな?今の私達を死んだ仲間に誇れるかな…」
「……ヤツみてぇなこと言ってんじゃねぇよ…」
リヴァイとハンジの言葉にリリアは少し寂しそうな表情をするとハンジの手をギュッと握った。
苦笑いをしてハンジがリリアの頭をポンポンと叩き、自分の胸に引き寄せる。
と、その時だ。
格納庫からパンパンと銃声が聞こえ中にいた整備士達の叫び声が上がった。
皆が慌てて格納庫に入ると何故かフロックが燃料タンクに向かって銃を撃っている。
フロックは港でガビに海へ撃ち落とされたはずなのに何故こんな所にいるのか。
これ以上撃たせるわけにはいかない、ミカサがアンカーをフロックの首に飛ばすとフロックは倒れた。
彼の元にハンジらが駆け寄る。