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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第80章 #80 エレンの居場所



暫くし、外の騒がしさにリヴァイは目を開いた。
辺りを見渡すが部屋の中には誰もいない。

「……リリア?またどっか行きやがった」

痛い体を庇いながら通路へ出ると船が止まっている事に気付く。
窓から外を見ると見ながら慌ただしく動いているのが分かった。
しかしこんな体では自分は何も手伝えない。
すると後ろからキヨミがリヴァイに声をかけた。

「イェレナさんが目を覚ましましたよ」
「あ?」
「ハンジさんが後でエレン・イェーガーの行き先を聞きに行くと仰っていましたのでお伝えに。私も彼女の部屋へ後で向かいます」

頭を下げたキヨミはその場から去っていった。
リヴァイは少し考え、自分もイェレナの先日の方へと足を向けた。
少しでも早くイェレナから行き先を聞き出さねばならない。
すると壁を伝い、体を引きずりながら歩くリヴァイをアルミンが見つけ声をかけた。

「無茶ですよ。まだ寝ていなきゃ」
「…まだ寝てろだと?これ以上寝てたらお前ら俺の存在を忘れちまうだろうが。…それよか……骨折の熱とかで寝込んでたクソ髭女の意識が戻った。エレンの行き先を吐かせるぞ」
「…はい」

すると通路を歩いていたピークもリヴァイとアルミンに近付き声をかける。

「私も。やる事がないので…」

アルミンとピークでリヴァイを支えながらイェレナの船室へ向かう。
すると途中、同じく彼女の船室へ向かって合流したのであろう、ハンジとキヨミが前方にいた。

「ハンジさん」
「やぁ、アルミン、ピーク!リヴァイも、君達もイェレナの所に?」
「はい」
「素直に教えてくれたらいいんだけどねぇ」

ハンジは自信なさげに頭を掻いた。

「言わなきゃ吐かせるだけだろうが」
「でもまずはさ穏便に…」

その時だ。
イェレナの船室から悲鳴が上がった。

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