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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第79章 #79 過去の謝罪



ハンジとリリアが話をしている頃、リヴァイはコニーに付き添われ船室に入った。
リヴァイをベッドに腰掛けさせ、コニーはリヴァイから離れる。

「悪いな」
「いえ、これくらい」

するとコニーがリヴァイをじっと見つめ、それに気付いたリヴァイが首を傾げる。

「何だ?」
「いや…その…さっきリリア兵長が戻ってきた時にリヴァイ兵長声掛けなかったなぁと思って…」
「……」

普段なら誰よりも先にリリアに声を掛けるであろうリヴァイが、先程は全然声を掛けなかった。
加えあまり元気がない。

「リヴァイ兵長、ちょっと話いいですか?」
「あぁ」

失礼します、とコニーは近くにあった椅子に腰掛けた。

「俺、実は昔リリア兵長の事、怖かったんです。目付きとか、雰囲気とか……近寄り難いというか」
「あぁ、わざとそうしてたからな」
「でも調査兵団に入ってからリリア兵長の側にいるようになって、リリア兵長の本当の性格知って、すごく柔らかい、優しい人なんだなって。すれ違う度に本当に本人か?って思うくらい」

リヴァイが苦笑いをする。

「エレンも言ってました。リリア兵長は凄く優しくて、話しやすいし、気を使ってくれるしとても好きな先輩だって」
「……そうか」
「実際リリア兵長と話したら本当にいい人で。綺麗だし、笑顔が素敵だし自然と俺、目で追うようになってたんです……って!異性的に好きとかそんなんじゃないですよ!?」
「分かっている」

コニーが慌てて否定をするが、リヴァイも分かっている。
聞いているその表情は柔らかい。

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