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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第77章 #77 私は強い



しかしその攻撃は船には届かなかった。
船上からガビがフロックを狙い銃を撃ったのだ。
フロックは海へと落ちていき、それを見ていた他の兵士達の士気が下がる。
その隙をつき、ミカサやハンジ、リリア達が再び兵士達を倒していき、ようやく今残っている兵士達が一時撤退した。

今が船を出すチャンスだ。


「出港出来るぞ!!早く乗れ」
「行こう、追い払った奴らが戻ってくる前に」

と、その時だ。
ファルコが敵味方区別がつかず味方にまで攻撃し始めた。
初めての巨人化ではこうなってしまう、だからピークは止めたのだ。

『ファルコ!!もう敵はいない!!出てきて!!』

しかしピークの言葉はファルコには届かず、車力の体に噛み付く。

『あぁぁぁ!!』
「な…!?ファルコ!?」

「ピーク!!ファルコを押さえろ!!」

船から飛び出してきたマガトがピークに指示を出す。
ピークは言われた通り顎を押さえ固定させると、マガトはうなじに刃を入れ、中からファルコを取り出した。

「もう大丈夫だ。ファルコ、お前はよくやった」



ボロボロの体を引きずりながら、皆は支え合い船へと向かって行く。
左腕を撃たれ、動かない腕を見ながらリリアもゆっくり歩き出すとハンジがリリアに手を伸ばした。

「大丈夫?体は…」
「大丈夫だから…ハンジは他の人を支えてあげて…。説教は後で聞く」
「……分かったよ」

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