第9章 #09 女型の巨人捕獲
「オレ達はこのまま馬で駆ける、いいな」
「了解です!!」
エレンが目を見開く。
今まで戦おうとしていた彼らが、戦わない道を選んだからだ。
「エレン!!前を向け!!」
「グンタさん!!」
「歩調を乱すな!最高速度を保て!!」
「エルドさん!なぜ!!リヴァイ班がやらなくて、誰がアイツを止められるんですか!!」
その後も援護が入るが、誰も女型を止められない。
どんどん殺されていく。
「また死んだ!助けられたかもしれないのに!!」
「エレン!!前を向いて走りなさい!」
ペトラが声を上げる。
「戦いから目を背けろって言うんですか!!仲間を見殺しにして逃げろって事ですか!!」
「ええ、そうよ!!兵長の指示に従いなさい!!」
「見殺しにする理由が分かりません!それを説明しない理由も分からない!何故です!!」
「兵長が説明するべきではないと判断したからだ!それが分からないのはお前がまだヒヨッコだからだ!!分かったら黙って従え!!」
オルオも声を上げるが、エレンは納得が出来ない。
ついには自分1人でも戦おうと手を噛み切ろうとしたが、ペトラがそれを止めた。
「何をしているのエレン!!それが許されるのはあなたの命が危うくなった時だけ!私達と約束したでしょう?!」