• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第74章 #74 友の言葉



「やっぱりね。マーレに故郷を持つ私達がエレンを殺そうとするなら…あんたらはエレンを守るため私達と戦うことになる…きっと」
「………」
「結局はそうでしょ?ミカサ、あんたにとってエレンより大事なものなんて考えた事もないだろうからね」
「つまり私を殺すべきだと?」

するとミカサがブレードを抜こうとし、それに対してアニも爪付きの指輪からピンっと爪を出し構えた。
今にも戦い出しそうになり、ハンジとマガトが慌てる。

「えええ…?!」
「レオンハート!!」

しかしアニは手を前に出しミカサを止めた。

「あんたの気持ちはよく分かる。私もエレンを止めたい理由は一つ、マーレにいる父親を殺されたくないから。だからあんたの助けがいる、説得してエレンをとめられるのならそれでいい。少なくともその時まで私達は戦う争うべきじゃない」
「…分かった」

「さぁ!!シチューできたよ!!食べよ!!」

ハンジは出来上がったシチューを器に入れ、リリアに渡す。
それをリリアが皆に配った。
どうにか空気を変えたい。これから協力し合わないといけないのだ、このままではダメだ。

リリアがガビとファルコにシチューを渡すと二人は心配そうにリリアを見つめていた。
おそらく先程のミカサとアニのやり取りに不安になったのだろう。
柔らかく笑い、リリアはガビとファルコの頭をポンポンと叩いた。

「おかわりあるからね、たくさん食べてね?ハンジのシチューは美味しいよ!」
「…うん」

ハンジはリリアの分も器に入れ渡した。

「リリア食べれそう?」
「うん、食べられる」
「リヴァイは寝てるから、起きたら食べさせよう」
「そうだね」

チラリとリヴァイを見ると、彼はまだ寝息を立てて眠っている。
他の皆はハンジの作ったシチューを口に運んでいた。
ただし、イェレナだけは食べていなかった。

/ 1014ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp