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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第73章 #73 再会



「それにしてもさ」

ハンジがガビの頭を撫でながら口を開く。

「無くなった腕だけ修復して巨人化を止めるとか、やっぱりエルヴィンの生まれ変わりとしか思えないよね」
「ですよね、リリア兵長のため!って感じがします」
「だから……やめろ!女の子かも…」
「何回目だよ!それ!!」

辺りには笑い声が長い事響いており、今までの戦いのつらさが少しだけ和らいだ気がした。


リリアは車力の巨人やマガトがいる方を見るとゆっくりと足を進めた。
車力の前に座っているイェレナとオニャンコポン、イェレナの方は俯いたまま動かずリリアが目の前に来てもピクリとも動かない。
オニャンコポンはリリアと視線を合わせるとニコリと笑い合った。

「オニャンコポン、無事で良かった」
「リリアさんこそ……」

するとリリアはマガトの方を見て頭を下げた。

「初めまして、私の名前はリリアです。この度は協力してくださりありがとうございました」
「……」

マガトからの返事はない。
馴れ合いなどごめん、そんな感じだ。
リリアは車力の巨人を見上げた。車力はウォール・マリア奪還戦の際、シガンシナ区にいたのを覚えている。
中の人間の名前は何だったかと思い出していると上の方から声を掛けられた。

「こっちよ」
「あ……」
「初めまして、ピーク・フィンガーよ。あなたがリリアね」

車力のうなじから姿を見せたピーク、リリアと目が合うとニコリと笑った。
その瞬間、リリアは目を輝かせ頬を赤くしてピークを見つめた。

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