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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第72章 #72 世界を救いに



リリア、アルミン、コニーそしてガビとファルコは街に戻った。
その途中で自分達がエレンを止めに行く事を決めたと伝え、出来ればアルミンとコニーの力も借りたいと申し出た。
二人は顔を見合わせると頷き、リリアに自分達の想いを伝えた。

「僕達も行きます。エレンを……止めなくちゃ。もしかしたらまだ……話し合う可能性もあるかもしれない…」
「俺も行きます!!俺は…母ちゃんに誇れる兵士になりたい」
「うん」

するとガビがリリアの服を握った。

「リリアさん、ライナーを起こしにいこう?きっと協力してくれる」
「ライナーを?」
「うん!」
「それと……もしかしたらアニも戻っているかもしれません。全ての硬質化が解かれたならあの結晶からも解放されているはず。後で僕が探しに行ってきます」

リリアはアルミンをじっと見つめた。
4年間アルミンがアニの所へ通っていた事はリリアも知っている。
もし彼女が解放されたのならば会って話がしたいだろう。

「分かった。お願いね」



一行はひとまず腹ごしらえのために市場に向かった。
地鳴らしの巨人は全てが移動を終えており、もう地響きは無くなっていた。
街の住民も落ち込んでいる者もいれば、喜んでいる者もいる。市場も普段と変わらず人は多い。
アルミンとコニーはガビとファルコの分まで食べ物を買った。

「兵長は何にします?」
「私はいらない。みんなで食べて」
「……リリア兵長、ちゃんと食べてますか?任務に行く前と比べてかなり痩せてますけど…」
「だよなー、元から痩せてるけど、今かなり細い」

アルミンとコニーが心配そうな顔をしてリリアを見ているが、苦笑いをしながらリリアは大丈夫と答えた。

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