• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第70章 #70 フロック・フォルスター



「そんな…巨人の母親に食べさせるために拐われたって…何で…」
「コニーのお母さんは唯一動けない体だったためにそのまま……4年間、コニーはお母さんの様子を見守り続けた」

村の人々を巨人に変えるなどジークにしか出来ない事、その4年前に行われた作戦でコニーを苦しめたのはマーレだ。
母親を元に戻したいという気持ちは理解できる。
しかしガビはどうしてもファルコを返して欲しかった。

「……ごめん…なさい……それでも…ファルコを諦められない…」

ガビはアルミンにしがみついた。

「ねぇ!エレン・イェーガーならコニーのお母さんを人に戻せるんじゃないの?始祖の巨人は何でも出来るはずでしょ?」
「分からないけど、それが出来たならエレンはここでジークに巨人にされた兵士達を人に戻してたと思う」

「分からないなら頼んでみてよ!エレンに!!どうしても島の外の人全員を殺さなくちゃダメなの?!そんな事しなくたっていいじゃない!!世界中の軍事施設を攻撃するだけじゃダメなのって聞いてみてよ!!ライナーの鎧だって剥がしたんだから出来るはずなのに!!」

その言葉にアルミンが反応した。
今、彼女は何と言った?

「ライナーはどこにいるの?」
「そんな事今どうだっていいでしょ?!重症で動けないんだから!!」

アルミンはガビの肩を掴んだ。
いきなりの事に驚いたガビが固まる。

「鎧の巨人の硬質化が解かれたのはいつ?どのタイミングで?」
「壁の崩壊と同時に……」
「……」
「アルミン?」
「エレンは言った…全ての硬質化が解かれるって…」

全ての硬質化が解解かれる。
その言葉の意味する事は、自らの身を守るために結晶化したアニも元に戻るという事だ。
今頃はもうあの硬い結晶から解き放たれているかもしれない。
アルミンはアニの事が気になったが、コニーとファルコの事を優先しなければと気持ちを切り替えた。
ここでガビの信用を得ておけば、今も何処かに潜んでいるライナーや車力の巨人を大人しくさせる事が出来るかもしれない。
ガビが鍵なのだ。

するとリリアが口を開いた。

/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp