第8章 #08 楽しき日
それから暫くし、リヴァイが旧調査兵団本部に戻ってきた。
帰って早々に机に座らされたリヴァイ、目の前にはパンと熱々の野菜スープ、の中にとんでもなくデカいイモが存在感を強調し入っている。
「オイ…なんだこのクソデカいイモは」
「それはリリア兵長が命を削って剥いたイモです!」
グンタが答える。
「こんなにデカかったら食いづれぇだろうが」
「これ以上小さく切ったらリリア兵長の指が3本くらい持っていかれそうだったので……もうこのまま煮ました…」
「…テメェらが切ればいいだろう」
「それじゃあリリア兵長が頑張った甲斐がないので」
リヴァイがリリアを見るとキラキラした瞳で見つめている。
早く食べてみろと言いたげだ。
「そんなに見るな。イモはイモだ」
「私が切ったイモだ!早く食べて!!」
リヴァイが渋々大きなイモを食べにくそうに口に運ぶ。
一口食べると小さく呟いた。
「まぁ味は良いけどな」
「よし!じゃあ私達も食べようー!!」
頂きます、と皆が一斉に食べ始めた。
リヴァイが皆をゆっくり見渡す。リリアともかなり親しくなったようで、最初の頃のような堅苦しい雰囲気は全くない。
笑顔で楽しそうに食事をしている姿に、リヴァイがうっすらと皆に分からないくらいに微笑んだ。