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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第61章 #61 戦いの始まり



「喜べ、全てお前らの思い通りだ」

リヴァイが向けた視線の先をエレンも追うとすぐ横にジークがいるのに気付く。

「よっ、エレン」
「………」

ジークの挨拶にエレンは何も反応しない、冷めた表情のまま再び俯いた。
その時だ、飛行船の後方からガタガタと騒がしい音がし始めた。何やら帰還した兵士らが騒がしい。

「アイツらまだ騒いでやがるのか…」

リヴァイがそう呟いたその時、扉が開きジャンが二人の男女の子供を拘束して入ってきた。
皆が眉をひそめる。
二人のうち男子の方はファルコだ、エレンも少々驚いたように目を丸くしている。
どうしてこんな所に子供がいるのか、二人の子供も目の前で捕まっているジークを見て驚きの表情をした。

「ガビ、ファルコ。何故ここにいる」
「何故って…ジークさんが何故……」
「生きていたんだね!でもコイツらに捕まっていたなんて…!」

リヴァイがジャンを見た。

「このガキは何だ」
「ロボフさんを殺し、立体機動で乗り込んできました。そしてこの子にサシャが撃たれて……もう…助かりそうにありません」

ジャンの言葉に皆が目を見開く。
サシャが撃たれたなんて信じられない、ミカサとアルミンは急ぎサシャの元に向かった。


「あとは頼んだよ、オニャンコポン」
「了解です、ハンジさん」

操縦をオニャンコポンに任せ、操縦室からハンジが出てきた。
扉を閉めるとゆっくりジークの方を見てゆっくり口を開く。

「それで?全ては計画通りって訳ですか、ジーク・イェーガー」
「大筋は良かったが、誤算は多々あった」

計画通り、その言葉に二人の子供が信じられないという顔をした。
ハンジの言い方では、この戦いは今まで信頼していたジークが引き起こしたという意味だ。

「ジークさん?」
「え?何、この子達」

「誤算だ」

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