第58章 #58 エレンからの手紙
「そうだね……始まったらゆっくり出来ないね。リヴァイの補充しなくちゃ!!」
リリアがバッと顔を上げリヴァイを見ると驚いたリヴァイは目を丸くした。
するとリリアがジリジリとリヴァイに近付いていく。
「こえぇよ…」
「リーヴァーイー……」
「何なんだよ……今日のテンションは…」
勢いよくリリアがリヴァイに抱き付き、ベッドの上に転がった。
よく分からないテンションにリヴァイは手も出さずにされるがままになっている。
リリアはリヴァイの首元に擦り寄るとスンッと息を吸った。
「………やめろ…ミケか…」
「リヴァイはいつも石鹸の香りがする。いい匂い」
へへへ、とリリアが笑い起き上がると、リヴァイに跨って見下ろした。
「ねぇリヴァイ」
「ん?」
「キスしていい?」
「お前からなんて珍しいな」
「いい?」
好きにしろ、とリヴァイが言うと、リリアはゆっくり顔を近付けリヴァイの唇を啄むようにキスをした。
少し離れ、またキスをする、それを何度か繰り返す。
すると彼の首元に顔を再び埋め、動かなくなった。
「リリア?」
「………」
「どうした?具合悪いのか?」
全然動かないリリアが心配になり、リヴァイは体を起こすとリリアの体を揺すった。
上げられたその顔から涙がポロポロ流れていた。
「な、何で泣いてんだよ」
「だって……もう本当にこれが最後かもしれないんだもん」
「はぁ?」
「作戦が始まったらもう戦いは避けられない、いつ死ぬかも分からない、いつリヴァイとお別れになるか分からない……レベリオでの作戦が失敗したら再会だって出来ないかもしれない」
リリアはリヴァイの胸を力一杯叩き始めた。
「やだ!!やだ!!行っちゃヤダ!!私を置いていっちゃやだよ!!一緒に連れていって!!」
「もう決まった事だろうが。お前も納得しただろ?」
「嫌だ!!もう一人になりたくない!!置いてっちゃやだよぉぉ!!」
あぁ……
おそらくは作戦に一緒に連れて行けという事じゃない