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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第58章 #58 エレンからの手紙



「俺はそう簡単に死なねぇって言っただろ?」
「置いていかないで……リヴァイ……一人にしないで」

リヴァイはリリアをギュッと抱きしめるとゆっくりと体を横にさせ、優しく額にキスをした。


「一人にしない努力はする。だけどな、もしもの時一緒には連れていかない」
「え……」
「俺はお前に死んでほしくない」
「やだよ……」
「誰だって好きな奴は死なせたくねぇだろ?」
「やだっ!!!やだっ!!!一緒にいたい……」
「逆だったらお前だってそう言うだろ?そんなの……お前だけズルイじゃねぇか…」

リリアが目を見開いた。

「一人にはしない……だから…二人で生きるぞ」
「……ごめん…ごめん……また私、自分の事ばっかり…」
「いい……それに死ななきゃいいだけの話だろ?こんな戦い早く終わらせて結婚するぞ」
「うぅぅぅ……!!うん、うん!!うぅぅー!!」
「泣くか喜ぶかどっちかにしろよ」

リヴァイは苦笑いをしながらリリアの涙を拭き、そしてゆっくり唇にキスをした。


「補充、するんだったか?」
「うん……する。たくさん……する」
「俺……明日行けるか?」
「行かなくてもいいよ?代わりに私が行く」
「バーカ」


二人は笑いながら再びキスをした。
そうだ、生き残ればいい。
そして二人の夢を必ず叶えよう。


必ず……



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