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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第58章 #58 エレンからの手紙



そして約1ヶ月ぶりにリリアはマーレへと戻ってきた。
アズマビト家の屋敷へ入るとハンジが飛んでリリアを出迎えた。


「リリアーーー!!!無事で良かったよぉぉ!!」
「ハンジ、心配かけちゃってごめんね」
「いやぁ、ホントーに良かった!!リヴァイがさぁ、リリアの事が心配すぎて使い物にならなくて!!」

チッと舌を打ちながらリリアの後ろでリヴァイがハンジを睨む。
すると104期のメンバーもリリアの無事な姿を見て嬉しそうに近付いた。

「リリア兵長!無事で良かったです!」
「みんな、ごめんね。あ!サシャ!」
「はいっ!」

リリアはカバンの中から小さな箱を取り出すとそれをサシャに手渡した。
箱を手に取ったサシャは不思議そうにその箱を眺めている。

「ニコロからだよ。焼き菓子だって!」
「焼き菓子!!!ひぇーーー!!!有難く頂きます!!」
「戻ったらちゃんとお礼に行くんだよ?」
「はいっ!!」

サシャは嬉しそうに箱を開けるとさっそく焼き菓子を頬張った。
おそらく一瞬で無くなるだろう。しかしそれがニコロにとって一番嬉しい事だ。
リリアは笑った。

「えっと……やっぱりまだエレンは見つかってないんだよね?」
「あぁ。結構捜索範囲を広げてはいるんだけどね…」

ハンジが大きく息を吐く。
一体何故エレンは一人で出ていってしまったのだろう。
パラディ島から出る前から何かに悩んでいたのはもしかしたらこの事だったのだろうか。
それはもう本人に聞くしか分からない。


しかし辛い現実が調査兵団に待っていた。


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