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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第7章 #07 実験と訓練



リリアはハンジと共に団長室に向かい、先程起こった事をエルヴィンに報告していた。


「そうか、最初は巨人にはなれなかったが、何故かその後に時間差で巨人化したと…」
「うん、それで見て、これ」

ハンジが出したのはティースプーン。
エレンはこれを掴もうとして巨人化した。
しかもこのスプーンは巨人の熱で変形したりせずに、きちんと巨人の指が掴んでいたのだ。

「エレンが巨人化するには、何か明確な目的がないとダメなのかもしれない。自傷行為だけでなれる訳ではないみたいだね。まぁ、推測だから後でエレンに聞いてみるけど」
「分かった。報告ご苦労だった」

戻るね、とハンジは手を振って部屋を出た。
リリアがふぅ、と小さく息を吐くと、エルヴィンが手招きをしてリリアをソファに座らせた。

棚から救急箱を取り出すと、先程飛ばされた時に擦りむいたのか、出血している手に包帯を巻いた。


「あれ、怪我してた」
「気付いてなかったのか?」
「エレンが心配で、それどころじゃなかった」

リリアが包帯が巻かれた手を眺める。

「エレンが巨人の力を使いこなすには、まだまだ時間がかかりそうだね」
「そうだな」


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