第7章 #07 実験と訓練
「エーレーーーン!!!その腕触っていいーーー??」
遠くからハンジがキラキラと目を輝かせながら走ってくる。
「ハンジさん!!ちょっと待って!」
エレンの静止も聞かず、ハンジが巨人の腕を触る。
その瞬間、ジュウっとハンジの手から煙が出た。
リリアが目を見開く。
巨人の体はあれほどの蒸気が出るほどかなりの高熱なのだ。
生身の人間が触れてしまったらどれだけの火傷を負うか。
「あっっっつい!!!皮膚ないとクソ熱いぜ!!!これすげー熱い!!!」
熱いといいながらも嬉しそうなハンジに皆が固まる。
するとエレンは手を引き抜こうと力を入れた。
力一杯引き抜いたエレンは巨人から抜け地面に向かって落ちたが、リリアが地面に落ちる直前にエレンを抱き止めた。
「エレン、大丈夫?」
「リリア兵長?!す、すみません!!」
エレンは肩で息をしており、体力的にも精神的にも疲れたようだ。
リヴァイが近付き声を掛ける。
「気分はどうだ」
「あまり……よくありません…」